すごすぎる天気の図鑑

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荒木健太郎の雲研究室

茨城県内の全学校に天気の図鑑を寄贈しました

雲野郎(荒木)です。
このたび、茨城県での理科教育の推進を目的に、教材として拙著『すごすぎる天気の図鑑』『もっとすごすぎる天気の図鑑』を茨城県内の県立・公立・市町村立・私立の県内すべての小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校(合計824校)に寄贈しました。

寄贈にあたって、6月14日(火)に茨城県庁で寄贈式が行われました


茨城県内での理科教育や研究活動について議論しました


寄贈式の様子。左:森作宜民さん(茨城県教育長)、右:荒木


寄贈の件は日本経済新聞さん(6月15日朝刊・北関東面)朝日新聞さん(6月17日朝刊・茨城県版)に紹介していただきました。

私自身も茨城県出身(牛久市)で、高校まで県内の公立学校でお世話になりました。現在はつくば市にある気象庁気象研究所に勤めていますが、母校である竹園高校への通学時に、研究所のわきの道を自転車で毎日走っていたのでした。

茨城県内では、平成24年(2012年)5月6日のつくば市での竜巻や、平成27年(2015年)9月関東・東北豪雨をはじめ、甚大な被害をもたらす気象災害が起こっています。
こうした災害に備えるためには、日常的に災害への備えに取り組む必要がありますが、「防災」というと受け身になって肩に力が入ってしまい、なかなか継続するのは難しいのではないかと感じています。
そこで、日々の空や雲を楽しみながら学ぶことで、理科教育や防災教育を推進できればと考えています。

例えば雨上がりの空にかかる虹も、狙って見つけることができます。
虹は太陽と反対側の空で雨が降っているときに発生するため、夕立のときなどにレーダーの雨量情報で雨雲が通り抜けるタイミングを見計らい、東側の空を見れば高確率で虹に出会えます。


狙って撮った虹


このように、美しい空に出会うために気象情報を普段から利用すれば、いざというときにも役立ちます。また、特徴的なかたちの雲から天気の変化を予想する「観天望気」は、特に積乱雲による天気の急変などに対して有効で、少しの背景知識があればだれでも天気の急変を察知できます。

そこで、『天気の図鑑』シリーズでは、空や雲、天気、気象について、写真やイラスト図解で楽しみながら学べるように解説しました。
理科・地学で扱う内容もフォローしており、総ルビなので小学生から読み進めることができます。茨城県内の教育現場で活用してもらえるといいなと思い、寄贈することにしたのでした。

教員の先生方や児童・生徒たちが一緒になって天気を楽しみ、美しい空や雲に出会えるようになるだけでなく、天気の急変からも身を守れるようになるなど、天気と上手に付き合うきっかけになれれば大変うれしく思います。


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